PLT2006年版翻訳プロジェクト Adopt an Activity
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Project Learning tree (木と学ぼう)2006年版の翻訳を進め、優れた環境教育を国際的に推進するための課題についてともに考える
by plt-japan
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Activity87 地球に生きるマナー Earth Manners
■翻訳者 岩岡未奈

「地球に生きるマナー Earth Manners」 p.378
子供たちは生まれながらにして環境に対して興味を持っています。もっと外の世界を探索し、他の生き物やその生息環境を尊重するように促すべきではないでしょうか。このアクティビティでは自然を探索し、楽しむガイドラインを生徒たちに作ってもらいます。

学年 PreK-4
科目 科学、社会、言語運用科目、視覚芸術
概念 5-11
スキル 議論する、きまりを決める(Forming principle)
テクノロジーの活用 CG編集ソフトウェア、CGソフトウェア、周辺機器
準備するもの 黒色のペンまたは鉛筆;紙;ステファン・コスグローブとロビン・ジェームズ著の『Trapper トラッパー』(本が手に入らない場合は、生徒用のページを使用する。)
所要時間 準備:10分
     アクティビティ:50分
関連アクティビティ Viewpoints on the Line 19, A Look at Lifestyles 92, Native Ways 90, I'd Like to Visit a Place Where 54

【Objectives ねらい】
1生徒は他の生き物の正しい扱い方法を身に付け、森、公園やその他の自然環境の中で、命を尊重した行動が出来るようになる。
2生徒は外部での行動に対して自分たちなりのルールを決め、それに従う。
【Assessment Opportunities 評価に活かす】
2次回の野外授業に出かける前に、生徒たちが考えたルールを見直す。そのルールに従って、きちんとした行動がとれているかどうか評価する。
3生徒に学校での環境を配慮する行動に対しても同様の“ガイドライン”を作成させる。“してはいけないこと”ばかりを挙げるのではなく、“こうすること”といった積極的な言葉を使うようにさせる。

【Background 背景】
このアクティビティを行うことで、生徒に外で見つけた生き物やその他の物を尊重し、探索が出来るようになるでしょう。子供たちとの野外活動については付録の「Teaching Out-of-Doors」を参照してください。

【Getting Ready 準備する】
Trapperの本を準備する。(アクティビティ参照と付属資料を参照)その本が見つからなければ、“Trapper”の生徒用ページを使用する。もしこのページを生徒に配るのであれば、紙とクレヨンを用意し、絵を書かせてもいい。

【Doing the Activity アクティビティのすすめ方】
1. 野外で学ぶに当たって、必要だと思うルールやガイドラインを生徒に挙げさせる。挙げられた例を黒板に書き出す。例えば:
・決められた場所から出ない。
・常に自分と、他の人の安全を考える。
・ゴミを捨てない。
・他の人が捨てたゴミでも拾って持ち帰る。
・木や岩やその他の物に彫りを入れたり、落書きをしない。
・全ての生き物を尊重する。
・火の元に気をつける。
・着いた時と同じ状態、もしくはそれよりも綺麗にして去る。
【テクノロジーの活用】
CG編集 ソフトを活用し、生徒に案を出させてもいいかもしれない。そうしておけば、グループ毎に決められたルールを簡単にプリントアウトすることが出来る。www.plt.orgに例が出ているので、参照。
2. ステファン・コスグローブとロビン・ジェームズ著のTrapperを読む。生徒に挿絵を見せながらゆっくり読む。もし生徒用のページを使うのであれば、間で止め、話をまとめ、生徒にイメージした絵を描かせる。PreK-Kの子供たちには、一度自分で読み、簡単にまとめた話をわかりやすく伝えてあげるのが良いだろう。
3.話を読み終えた後、以下の質問をしてみる:
・話を聞いてどう思ったか。
・トラッパーは話のところどころでどう感じたのだろうか。
・なぜムッツォックは全部のアザラシを集めようとしたのだろうか。
・トラッパーはムッツォックにいいアドバイスをあげられたと思うか。
4. 自然の中のどんな物を集めたいと思うか生徒に聞いてみよう。アイデアを黒板に書かせる。リストをみんなで見て、どれなら集めてもいいか、どれは家に持ち帰ってはいけないか話し合ってみる。花もその場で見て楽しめるのだから、ほとんどの場合は摘む必要がないということを伝えよう。一枚一枚の落ち葉や岩が小さな生き物たちの家になっていることを教えよう。たった1つ取るのなら何事もなかったかのように思われるかもしれないが、もしクラスの全員が1つずつ取ったらどぉだろう。
5. ステップ1で決めたルールをグループで見てみよう。加えたいルールや変えたいルールがあるだろうか。
6. 2~4学年には、1人1人、ルールを選ばせる。ルールを紙の一番下に書き、その上にそのルールを表した絵を描かせる。鉛筆で、ぬりえの本のような線画で。全ての絵のコピーをとり、ぬりえの本を作り、低学年の子供たちに配れるようにする。
【テクノロジーの活用】
ぬりえの作成にCGソフトを使ってもいいだろう。
7.Pre-K~1学年には、ステップ1で決めたルールを守る練習をする。それぞれのルールを数回練習したら、言われたルールを、次のルールが言われるまで続けるゲームをしよう。

【Enrichment 応用・発展】
【テクノロジーの活用】
ホワイトボードを使って葉の繁った木を書こう。生徒一人一人に前に来てもらい、葉を1枚ずつ取ってもらう。生徒は花を摘んだり、葉っぱを1枚取ったりする小さなことでも、たくさん集まると大きな影響をもたらす、ということが目に見えてわかるだろう。


Trapper トラッパー
荒れた大西洋からほど近く、カナダの寒い北岸にサムラカンと呼ばれる小さい島がありました。

海は流氷を押し流し、雲は雪の降りそうな空を自由に踊るように漂っていました。

この身が締まるように寒い天候のため、詩人アザラシと呼ばれる毛の生えた小さな生き物が、色んな場所からこの島の冷たい水の中で遊ぶために集まってきていました。なぜ詩人アザラシと呼ばれるようになったのかというと、いつも海に向かって素敵な歌を歌っていたからでした。

アザラシは一日中、湾の深い場所で捕れる新鮮で美味しい魚を食べ、岩の上に座って、穏やかな日向の下で優しく歌を歌っていました。

毎日、太陽が一番上まで昇ると一匹のアザラシが高い岩の上に上り、海に向かって静かに歌を歌い始めるのでした。一匹一匹、ハーモニーに加わり、歌声は風にのって辺り一帯をとても素敵な歌で満たすのでした。

その歌は、トラッパーと呼ばれる小さな詩人アザラシがハーモニーにそっと加わるまで、何時間も何時間も続くのでした。彼は素敵な歌声にとても夢中になってしまい、調子外れに歌ってしまうのでした。彼の歌声はとてもひどく、とても大きく、鳥が恐怖で羽を失ってしまうほどでした。

他のアザラシはトラッパーの歌声にうんざりしてしまい、一匹一匹、大きなしぶきを上げて海へと帰っていくのでした。トラッパーはサムラカンの島に一人残され、外れた調子で一人、歌い続けるのでした。

その後もアザラシたちが一匹一匹といなくなる以外は、いつもと全く同じでした。日を追うごとに、アザラシは一匹、二匹と姿を消し、群れはどんどん小さくなっていきました。

残ったアザラシたちは、それぞれ自分の綺麗な歌声に聞き惚れていたので、他のアザラシがいなくなったことを全く気にしていませんでした。むしろ、アザラシの数が少ないほうが、自分の歌がよく聞こえるのでした。トラッパーはと言うと、アザラシが少ない方が一緒に歌える時間が長くなったような気がしていました。

とうとうトラッパーは、島全体に彼を含めて3匹のアザラシしかいないことに気付きました。

「う~ん」と湾でお昼ご飯を食べながらトラッパーは考えました。「何か変だぞ。みんなどこに行っちゃったんだろう。僕の歌は下手だけど、みんながいなくなるほどじゃないと思うし。」

次の日いつものように歌い終えると、トラッパーはみんながどこに行ったのか探すことにしました。

その日の明け方は寒く、晴れ渡っていました。トラッパーはいつものように波と戯れ、太陽が一番上まで上がると、他のアザラシたちに混じって歌を歌いました。

トラッパーは、他の2匹のアザラシと、今までで一番長い時間一緒に鼻歌を歌っていましたが、いつものように彼が外れた調子で歌いだすと、2匹は「チェッ」と舌を鳴らし、海へと戻って行くのでした。

トラッパーはしばらくの間待ってから、岩の端まで行き、下を覗いてみました。そこには、彼が今まで見たこともないような醜い生き物が、両腕にサムラカン島最後のアザラシ2匹を抱えていました。

トラッパーは素早く隠れ、その生物は仲間のアザラシをさらい、どこともなく消えて行きました。「危なかった!」と彼は思いました。「でも、これで思う存分歌が歌えるぞ。誰も文句を言わないんだから。」彼は湾で遊び、昼ご飯を食べ、いつもと同じ生活をしていました。

太陽が一番上まで昇ると、トラッパーは岩に登り、海に向かって歌を歌いました。彼は歌い続けました。でも、今までと何かが違いました。どんなに上手く歌を歌っても誰も聞いてくれないのではつまりません。トラッパーは本当に一人ぼっちになってしまったのです。

「どうすればいいんだろう?」彼はつぶやきました。「あの変な生き物が怖いけど、みんながいないと、何にもならないよ。」

彼は友達を探して島の周りを泳ぎ始めましたが、誰も見つかりません。彼は高い岩に登り、周りを見渡しました。彼は昼も夜も探し続けました。でもアザラシの影はどこにも見つかりませんでした。

トラッパーは探し疲れ、水から上がり、小さな芝生を見つけると眠りにつきました。

寝ている間、彼はみんなと過ごした日々や、一緒に歌った美しい歌の夢を見ました。

トラッパーはとても疲れていたので、一晩中眠り続けました。

もし逆さまにぶら下げられて揺り起こされなければ、1日中寝ていたかもしれません。

「何が起こっているんだ?」彼はあくびをしながら言いました。気付くと、彼はあの生物の腕にぶら下がっていました。

「あぁ!お目覚めのようだね、可愛い詩人アザラシちゃん。すぐみんなと一緒に素敵な歌を歌わせてあげるよ。」

「誰だ、お前は!何が目当てなんだい?」トラッパーは叫びました。

「俺の名前はムッツォック。素敵な物が好きなんだ。お前は俺のコレクションに加わるんだ。」彼は笑いました。そしてトラッパーを腕に抱え、湾から遠ざかって行きました。

かわいそうなトラッパーは何をしていいのかわかりませんでした。考えに考えましたが、怖くて何も浮かびませんでした。

「落ち着いて考えなきゃ。」と彼は思いました。ただ、彼が唯一落ち着ける方法は歌を歌うことでした。そこで、彼はその生き物に聞こえないように静かに鼻歌を歌いました。気分が乗ってくると、彼は今までで一番大きく、調子外れな音を出したのです。その生き物は驚き、トラッパーを投げ出し、両手で耳を塞ぎました。

トラッパーは地面に投げ出され、すぐに安全な海に転がり込みました。

トラッパーは波の下に隠れていましたが、その生き物が追って来ていないことが分かると、水面から顔を出し、辺りを見回しました。ムッツォックはビーチで足を踏み鳴らし怒っていました。「戻って来いこのアザラシめ!可愛いから俺のものにしたいんだ。」

「ムッツォック!」とトラッパーは叫びました。「何で可愛いもの全部を集める必要があるんだい?そのまま見るだけじゃダメなの?」

「まぬけなアザラシめ。素敵な物を見て、持って帰れないなら意味がないじゃないか。」

「そぉだなぁ」トラッパーは慎重に答えました。「例えば、綺麗な夕日を見ても、持って帰れないじゃない。」

「一度、持って帰ろうとした。」とムッツォックはうなりました。

「そう、でももし持って帰れていたら、誰も夕日を見れなくなってしまうよ。君がさらったアザラシたちも一緒。もぉ誰も彼らの美しい歌声を聞くことが出来ないんだ。」

「それはそうだけど」ムッツォックはつぶやき、砂に足をうずめました。「でも、素敵な物を集めたいんだ。」

トラッパーは一瞬考え「簡単だよ、ムッツォック。集められる綺麗な物を教えてあげる。」

トラッパーは少し浜辺に近づきムッツォックに向かって叫びました。「見て!君の足元には何千もの綺麗な石がある。あっちにも!君の上には何百もの冬の花が咲いている。」

ムッツォックは辺りを見回し、素敵な物は身の回りにいくらでもあることに気付きました。彼は石を集め始めましたが、急に止め「俺が全部の綺麗な石や花を取ったら、誰も楽しめなくなるじゃないか。」とつぶやきました。

「あぁぁ、一番綺麗なのを集めて、他のはみんなのために残しておけば?」とトラッパーは言いました。

そこでムッツォックは一番綺麗な石を拾いました。そして、花の咲いている所に行き、一番綺麗な花を摘みました。その後ムッツォックは一番綺麗な石と花を大事そうに持つと、アザラシを返してやるために急いで帰って行きました。

しばらくすると、サムラカンの島はいつも通りに戻りました。そして詩人アザラシは海に向かって美しい歌を歌うのでした。

たまにムッツォックは手に花を持ち微笑みながら、小さく静かなトラッパーと一緒に座っているのでした。耳を澄ませば、2人が調子外れな音で優しく歌っているのが聞こえることでしょう。

もし、自然の中で綺麗な物を見つけたら、このアザラシたちの歌を思い出して、そっとしておいてあげてください。

by plt-japan | 2007-09-26 18:54 | アクティビティ翻訳
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